生命保険の基礎知識『3つの基本形』を解説!保険選びに悩んでいる方必読
はじめまして。
DaiChan ファイナンシャルアカデミー塾長のDaiChan(ダイちゃん)と申します!
600名以上のお客様との家計のご相談で得た豊富な知識を元に、皆様のためになる金融知識を定期的にお届けするブログを目指してまいります。
第一回目は『生命保険の基礎知識 三つの基本形』について解説していきたいと思います。
生命保険を検討された方なら一度は耳にしたこともあるかと思いますが、初めて耳にする方とご一緒に改めてどんな知識なのかご覧ください!
生命保険とはそもそもどんなもの?
さて、まず初めに『生命保険ってそもそも何のために入るの?』こんな疑問を持たれた方も多いと思います。
『親や配偶者に言われたから...』『同僚や知人に勧められて...』『社会人になったら入るものだと...』『資産運用の一環で...』
様々な理由があるかと思いますが、ズバリ『大切な人を守るため』が最も多いのではないでしょうか?
全ての人に必ず訪れる最後の瞬間、その時に『自分の大切な人が安心してその先も暮らすために保険という手段で資産を遺す』これが保険の最も原則的なものだと私は考えます。
その相手は配偶者や子供、親や兄弟、または恩人であったりと人によってさまざまかと思います。
生命保険はそんな大切な方々に遺す、最後の感謝のしるしになるツールです。
生命保険にまつわるこんな余談があります。
生命保険のルーツには諸説あるのですが、その中の一つにイギリス発祥であるとする説があり、そのイギリスでは生命保険のことを『Last Love Letter(ラストラブレター)』と呼ぶ文化があるそうです。
大切な人に遺す最後の手紙。
家族への感謝や願い、その後の人生の幸せを願う、自分が生きた証を詰め込んだ素敵なプレゼントを扱えるこの仕事に誇りを持っています。
ですので、より多くの方に生命保険とはどんなものなのか、どうやって選べばよいのかを分かりやすく伝える記事を作成してまいりますので、少しでも参考になりましたら幸いです!
生命保険には大きく分けて2つのタイプが存在する
それでは実際に生命保険を選ぶ際にポイントとなる要点をお伝えいたします。
ポイントは2つ、『掛け捨てタイプ』か『積立タイプ』かです!
この2種類は多くの方が聞いたこともあるかと思います。
掛け捨てタイプの保険
まず初めに『掛け捨てタイプ』について解説いたします。
掛け捨てとは『何も起こらなければ掛け金が戻らない(捨てる)』タイプであることを指します。
多くの場合生命保険では期間を決めて保険に加入します。
例えば30歳の男性で子供がいる方の場合、『子供が大学を卒業するまではまとまったお金をのこしてあげたい…』と考えるでしょう。
その場合はおおよそ20年~30年の間は自分に万一が起きてもお金がのこせるように、60歳くらいまでは保険に加入するとします。
もしもその期間の間にこの男性が亡くなってしまった場合、保険会社からご遺族に対して保険金が支払われますが、何事もなく60歳を迎えた場合は受け取れるお金はありません。
そして掛け捨てのもう一つの特徴は『積立タイプと比較して保険料が割安で加入できる』という点です。
つまり、『万一の際に必要な保障を割安な掛け金で加入することができる反面、何事もなかった場合は掛け金は戻らない』というのが掛け捨ての保険です。
こう聞くとなんだかギャンブルっぽいなあ…と感じる方も多いのではないでしょうか?
実際に私も多くのお客様からそのように感想をいただいた経験がございます。
確かに何事もなければ掛け金が戻らない=損をしたという図式は間違いありません。
しかし、その掛け金がほかの誰かを救っていると考えてみるとどうでしょうか。
生命保険の始まりは冒頭でもお話しましたが、中世のイギリスだといわれています。
当時はアジア圏との貿易が航海によって盛んに行われており、その中には無事に戻ってくることができない船もたくさんありました。
その船員の家族を助ける相互扶助の目的で始まったのが原始的な掛け捨ての保険だったのです。
このように顔は見えませんが、ほかの人たちを支える一部に自分がおり、自分の大切な人を守るためにその人たちも支えてくれている。
こう考えてみるとまた違った一面が見えてくるのではないでしょうか。
積立タイプの保険
続いては積立タイプの保険について解説いたします。
積立の特徴は『支払った掛け金が戻ってくる(返戻金がある)』という点です。
※支払った掛け金を積み立てに回し、のちのち返してもらえるお金のことを保険用語で返戻金(へんれいきん)と呼びます。
上記の掛け捨てとは異なり、保険期間の満了時に無事でいられた場合にも支払った掛け金を返してもらえるという点が一番の特徴となっています。
ここまでの情報だけだと『え?じゃあ積立タイプのほうがいいじゃないか!』と感じるでしょうが、実は積立タイプは掛け捨てと比べて苦手とするポイントがあります。
それが、『(掛け捨てと比べて)掛け金に対する保障額が少ない』ことです。
例えば、先ほどの30歳の男性を例に挙げてみましょう。
加入者の経済状況や子どもの希望する進路にもよりますが、子供が大学を卒業するまでに必要な教育資金は一人当たりおよそ1,000万円~2,000万円ほどだといわれています。
この費用を全額保険で賄う場合、積立タイプと掛け捨てタイプでは月々の保険料に10倍以上の差がつくこともザラにあります。
※上記の年齢性別では、掛け捨てだと月々4,000円ほどで加入できるものも多くありますが、積立なら月々40,000円以上払わなければ準備できないケースがほとんどです。
一般的なサラリーマンの方であれば月々40,000万円~という金額は高額に感じる方も多いのではないでしょうか。
しかし、このようにまとまったお金を決められた期間払い続けられる方であれば保障と積立を同時にできる積立タイプの保険は非常に向いているでしょう。
ここまでで掛け捨てと積立のおおまかな違いはご理解いただけたかと思います。
どちらにも良い面、苦手とする面があることをお伝えしたため、結局どっちが自分に向いているのか悩まれた方もいらっしゃると思います。
そんな方は次の章の『生命保険の3つの基本形』をご覧いただくことでより自分に合った保険をイメージできるようになりますので、ご安心ください!
生命保険の3つの基本形
ここまでで生命保険には『掛け捨て』と『積立』の2種類が存在することが分かりました。
では、実際に保険を選ぶ際に軸となる3つの基本形について解説いたします!
その① 定期保険
3つの基本形の最初にご紹介するのは『定期保険』です。
この保険は文字通り一“定期”間の保険であり、満期を迎えるといったん終わりを迎える保険となっています。
先ほどの30歳男性の例で考えると、60歳で満期を迎え、その後は終了か更新するかを選択する保険となります。
更新を選ぶ場合、多くの場合は加入時よりも年齢が上がっているため、同じ保障額で続ける選択をすると掛け金は大幅に上昇するケースがほとんどとなります。
そしてこの定期保険は『掛け捨て』の保険であるため、無事に満期を迎えた場合は掛け金は戻らないタイプとなります。
その② 養老保険
続いて解説するのは『養老保険』です。
こちらの保険も文字通り、“老”後を“養”うことを目的とした保険です。
イメージとしては定期保険に積立の特性が加わったものとしてお考え下さい。
一定期間の保障を準備しつつ、満期まで無事だった場合は掛け金が戻ってくる(返戻金がある)という特徴があります。
ただし、養老保険は定期保険のように更新をすることができないケースがほとんどですので、老後も保障を継続する可能性がある場合は要注意です!
その③ 終身保険
最後にご紹介するのが『終身保険』です。
テレビCMでもよく耳にする名前ですが、この保険は“身”が“終”わるまで守ってくれる保険です。
つまりこの保険だけは期間の定めがなく、加入し続ける限り一生涯保障が続く保険となっているため、老後に亡くなった場合にも保障を家族にのこせます。
また、この保険は積立機能も有していますので、加入時に設定した保険料払い込み期間の満了後には返戻金を受け取ることも可能です。
しかし、返戻金を受け取る場合はその後の保障を一部、または全部解約する必要がでてきます。
3つの基本形の特徴まとめ
上記の3つの基本形の概要をお話しさせていただきましたが、目的、状況に応じたケースごとの選び方をまとめたいと思います。
①定期保険
・子どもや家族のためにまとまった保障を働いている期間少ない掛け金で準備したい
・貯蓄で賄えるようになるまで最低限の葬儀費用などを少ない掛け金でカバーしたい
②養老保険
・昨今話題の老後資金問題を解消したい
・老後までに亡くなった場合、最低限自分の葬儀費用は家族にのこしたい
・掛け捨ては絶対イヤ!
・貯金が苦手だから半ば強制的に貯めてほしい
③終身保険
・(養老保険の要望に加えて)期間の定めなく保障を継続できる柔軟性が欲しい
いかがでしたでしょうか?
今回は生命保険の3つの基本形についてお話しさせていただきました。
実際の保険選びの際には3つのうちから1つだけを選ぶのではなく、複数の形を組み合わせるケースがほとんどです。
自分のライフイベントが今後どのように変化していくのか、現状はどのフェーズにいるのかを整理し、自分たちのオリジナルの保障を作っていきましょう!
次回は『保険の3つの役割』についてご紹介していきたいと思います。
一生にかかわる大切な保険選びですので、実際の相談では気兼ねなくお話できるFPと出会えるかが重要になってまいります。
私は金融商品を扱わないFPとして活動しておりますので、ご相談のご要望がございましたらお気軽にお声がけください。
それでは次回もお楽しみに!