死亡保険の特徴を徹底解説!その②『収入保障保険』編
こんにちは。
DaiChan ファイナンシャルアカデミー塾長のDaiChan(ダイちゃん)と申します!
600名以上のお客様との家計のご相談で得た豊富な知識を元に、皆様のためになる金融知識を定期的にお届けするブログを目指してまいります。
前回は死亡保障の一種類である『定期保険』について特徴を解説していきました。
今回はその定期保険の仲間である『収入保障保険』について徹底解説していきます!
収入保障保険の特徴
今回は前回解説した定期保険の仲間である収入保障保険について説明していきます。
収入保障保険とは、定期保険と同じように一定期間に何事もなければ掛け金が戻らない掛け捨ての保険となっています。
定期保険と収入保障保険の大きな違いは、万一の際の保険金を一括で受け取るか、分割で受け取るかが大きな違いとなっています。
また、定期保険と異なり更新タイプのものは少なく、多くの場合は満了の年齢をあらかじめ設定し加入するものがほとんどです。
収入保障保険の具体例
こちらの収入保障保険はアクサダイレクト生命のHPで試算可能ですので、確認してみましょう。
今回は、30歳 男性が60歳までの死亡時に月々10万円が支払われるプランで試算してみましょう。
最初に支払保険料の総額について確認しましょう。
保険料は2,550円(月)×12か月×30年=合計支払保険料:918,000円となります。
続いて保障内容を見ていきたいと思います。
もしもこの方が加入直後の30歳で亡くなってしまった場合、10万円が30年間遺族に支払われますので、
10万円(月)×12か月×30年=合計支払保険金:3,600万円となります。
どうでしょうか。
前回の定期保険に近い保険料なのに3倍以上の保障額となりましたね。
ですが、収入保障保険には保障内容に特徴があります。
収入保障保険の保障内容
収入保障保険の保障内容は前述したように死亡時の保障が分割で遺族に支払われるようになっています。
30歳~60歳の期間10万円/月の保障に加入していた場合、30歳時点で亡くなれば前述したように、10万円(月)×12か月×30年=合計支払保険金:3,600万円となります。
しかし、10年後の40歳時点で亡くなった場合は、10万円(月)×12か月×20年=合計支払保険金:2,400万円となります。
このように残りの年数が短くなるにつれて受取額の総額が少なくなっていく保険になっています。
一見すると保障が下がる点は心配につながりますが、収入保障保険には頼もしい保障があります。
それが、最低支払保証期間(アクサダイレクトですと、年金支払保証期間)です。
こちらは、例えば59歳11か月目に亡くなってしまった場合でも、最低でもそこから5年(または2年など)は毎月10万円を遺族に支払い続けるといった内容です。
つまり、今回のケースでいうと、最高額3,600万円~最低600万円の保障を、60歳を迎えるまでの間、月々2,550円の保険料で賄う保険ということになります。
このようにライフイベントの変化によって保障額を低減させるプランがユーザーに合っている場合、この保険はかなりコスパの良い保険と言えます。
しかし、保障額を満期まで数千万以上残したい方にはあまり向いていない保険となりますので、その場合は保険料は上がりますが別の保障を選択したほうが良いでしょう。
収入保障保険に付帯できる便利な特約(特則)
実は収入保障保険には死亡時以外にも保険金が受け取れるようになる便利な特約(特則)を付帯することが可能です。
今回は2つご紹介いたします!
①FWD富士生命『生活支援特則』
この保障は死亡保障にプラスして、障害や介護状態になってしまったときに主契約と同等額が毎月支払われる保障です。
対象となる障害は、身体障害者福祉法で定める1~4級に該当し、障害者手帳の交付があった際に給付が受けられます。
心疾患や脳疾患などで障害を負ってしまい、収入減少が起きた際に備えることができる保障になっています。
実は4級まで対象としている保険会社は少なく、他社と比較して広い範囲の障害が守られているのが魅力的です。
②T&D生命『特定疾病収入保障特則』
こちらの保障は三大疾病(悪性新生物、急性心筋梗塞、脳卒中)により所定の状態になった際に給付金が受け取れる保障になっています。
上記の富士生命の保障のように障害認定を受けなくても保険金が受け取れるのは優位性が高い反面、三大疾病に限られてしまうためその他の疾病、自己に対して保障が手薄になってしまう特性もあります。
今回紹介した2つはあくまでも一例ですので、その他にも様々な特徴がある保険会社もございます。
数ある保障の中からぴったりの商品が見つけられるといいですね!
収入保障保険のまとめ
定期保険の仲間である収入保障保険は掛け捨ての一定期間の保険で、保険金を分割で受け取ることにより支払う保険料を抑えることができる保険です。
しかし、保障期間満了付近では保障額が下がってしまうため、後半も数千万単位で保険金を遺したい方には不向きな保険となっています。
働いている期間は給与の代わりになる一定額の保障が続けば安心でき、且つ掛け捨ての保険料をできる限り抑えたい方向けの保険になっています。
私はサラリーマン&フリーランスFPの兼業をしていますが、この保険の合理性を気に入って家族のために加入しています。私の場合は定年間際には子供は独立していますし、葬儀だけであれば数千万の保障は必要ないため、40~50代の間過不足のない保障が遺せる設計にしています。
さて、今回の記事はいかがでしたでしょうか。
前回の定期保険でもお伝えしましたが、保障がいくら、いつまで続けばよいのかをプランニングし、ご自分に合った保険を選ぶ参考になりましたら幸いです。
次回は『終身/養老保険』について解説いたします!
どうぞお楽しみに!