死亡保険の特徴を徹底解説!その③『終身/養老保険』編
こんにちは。
DaiChan ファイナンシャルアカデミー塾長のDaiChan(ダイちゃん)と申します!
600名以上のお客様との家計のご相談で得た豊富な知識を元に、皆様のためになる金融知識を定期的にお届けするブログを目指してまいります。
前回は死亡保障の一種類である『収入保障保険』について特徴を解説していきました。
今回は残り2つである『終身/養老保険』について解説していきますので、参考にしてください。
終身保険の特徴
前回までの定期保険、収入保障保険に続き、3つ目は終身保険について解説します。
こちらの保険は前回の定期保険や収入保障保険とは異なり、積立保険となっています。
保障期間も前回までの2つとは異なり亡くなるまでor解約するまでの間保障が続きます。
ただし、下記の記事でも記載したように、積立の保険は掛け捨てと比較した際は同じ保険料に対して保障額が小さくなるといった特徴があります。
つまり、定期的にまとまった保険料を支払っても負担にならず、且つ払った保険料を積立として運用したい方に向いている保険と言えます。
終身保険の具体例
こちらはインターネットで試算できるオリックス生命で確認してみましょう。
30歳 男性が1,000万円の死亡保障額で60歳払込プランで契約した場合の保険料を見てみますと、以下のようになります。
21,640円(月)×12か月×30年=合計支払保険料:7,790,400円
定期保険と同様の1,000万円の保障額で比較すると、10倍ほどの保険料差になりましたね(笑)
※定期保険は60歳満了、終身保険は終身保障という違いがありますので厳密には同等の比較とはなりませんが、ご了承ください。
ですが、この保険料は払い込み満了後であれば返戻金として利息が上乗せされた状態で帰ってきます。
その点では保障と積立が両立できるのはメリットと考えて良いでしょう。
具体的な返戻金は以下のようなリストになっています。
このようにオリックスの場合は払い込みが満了した61歳以降であれば支払った保険料に10%ほど運用益を乗せて返戻金として返してくれる仕組みになっています。
また、65歳時点の欄を見ていただくと分かりますが、より長く寝かせておくことでより多くの運用益を乗せて返してくれるシステムです。
しかし、解約後は死亡保障が無くなってしまうので、死亡時の必要額は別途で準備しておく必要がでてきます。
また、積立保険の一番のネックとして、払込満了前に解約をした場合、支払った保険料に対して5~7割ほどの返戻金になってしまう点が挙げられます。
これをどう捉えるかは個人の感想になってきますが、110%の期待値に対して30年間の中途解約のリスクがついて回るというのは私個人としては少し怖いかな、という気もします…
しかしながら、日本円の積立保険は株や外貨のように変動リスクはほぼありませんので、その点はメリットと捉えて差し支えないかと思います。
終身保険のまとめ
それでは終身保険のまとめとしては、死亡保障と積立(運用)が両立できる点はメリット。
しかし、掛け捨てと比較して毎月の保険料が高い点と、途中解約の際に元本割れリスクがある点がデメリット。
よって、安定収入があり、保険料の払い込みに不安を感じない方で、変動リスクがない安定的な運用、且つ死亡保障を準備したい方に向いている保険となります。
養老保険の特徴
死亡保険解説シリーズの最後にご紹介するのが養老保険です。
この保険は定期保険のように保障の期間が決まっていますが、保険期間の満了後に満期金として支払った保険料を受け取れる積立の保険となります。
特徴としては〇〇歳の時点で満期金を受け取るということを契約時にあらかじめ指定しておくタイプの保険となります。
イメージとしては『解約する時期が決まっている終身保険』だと思っていただけると分かりやすいかもしれません。
養老保険の現状
近年では日本の低金利の影響を受けて取り扱う保険会社が減ってきています。
そのため、主力商品としては『ドル建て』や『変額(投資信託などで運用する保険)』タイプの保険がほとんどになってきています。
正直2020年現在の日本において円建ての養老保険の返戻率は終身保険と比較して低く、元本割れをするケースも多いため、養老保険を選ぶメリットはほぼ無いと言っても過言ではないかと思います。
しかし、派生形の『学資保険』や『年金保険』などは未だに根強い人気がありますので、別の記事でまたの機会に詳しく解説していきたいと思います。
終身/養老保険まとめ
今回は3つの記事に分けて死亡保険の解説をしてきました。
それぞれのポイントやどのような方に合っているのかを記載しましたが、いかがでしたでしょうか。
割安で一定期間の死亡保障を準備したい方は定期保険や収入保障保険を選び、その中でもコスパを重視するのであれば収入保障保険が優位でしょう。
積立と死亡保障を両立したい方は終身保険や養老保険を活用し、必要な目的に応じて運用先(円、外貨、投資信託)を選んでいけば、納得のいく保険選びができるかと思います!
次回は積立保険の種類について解説していきたいと思います!
皆さんが普段利用する日本円以外に、『米ドル』や『投資信託』を使った運用方法も紹介していきますので、お楽しみに!
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